かずのひとりごと

自分で考えて行動したい

百田尚樹/著『カエルの楽園』読了。まだ日本の危機に気づくことができていない、多くの人に読んでいただきたい。

▼私自身、恥ずかしながら小説を読まなくなってしまって久しいのだが、「著者渾身の最高傑作」「日本社会に警鐘を鳴らす必読の寓話」との触れ込みに興味を抱き読んでみた。

 国際社会の舞台における主要な国や集団が、各々のカエルに当てはめられて物語は進んでいく。その中で今の日本が、現行の憲法下においていかに危険な状況に置かれているか、いかに事実に基づかない歴史認識を広められてしまっているか、いかに非合理な思考に染まってしまっているかが、実に絶妙に、痛烈に風刺されている。そして、今後リアルに予想される日本の未来までが描かれている。

▼「怖い」「不気味」「寒気がした」「恐るべき結末」などの感想が飛び交っているが、本当はこの本が出版されるとっくに前から、それだけの危機意識を持たなければならないのだと思う。これだけの反響を呼んでいるということ自体も、危機的な状況を物語っていると思う。

▼今の日本では、真実を知る人が懸命に正論を訴えるほど、マスコミからは見向きもされなくなる。それに、戦後GHQの影響が未だに色濃く残っている学校教育で、間違った常識が植え付けられてしまった多くの国民にはなかなか届かない。そういった中で、老若男女を問わず幅広い人たちに、問題点をわかりやすく伝えるこの本の功績は大きい。

▼それにしても、アマゾンの書籍ランキングでずっと上位をひた走っており、大勢から五つ星評価で絶賛されているベストセラーだというのに、マスコミはいつものお家芸で、見事に足並みを揃えて完全無視である。

 本書のサイン会では爆破予告まで飛び出す騒ぎになったが、各紙「カエルの楽園」の文字はどこにも出てこないという、あからさまな仕打ち。都合の悪い情報は「報道しない自由」を発揮して抹殺する、マスコミの卑劣さが浮き彫りになっている。

 日頃から、さも冷静に、知的、客観的な論説を展開しているかのように見えながら、実態はコレ。公正公平、社会の木鐸は建前だけというのが非常によくわかる事例である。いずれ取り上げざるを得なくなってくると思われるが、どこまでだんまりを決め込んでいられるだろうか。

百田尚樹さんが昨年、議員との懇話会にて、オフレコでの不用意な発言をマスコミに大々的に取り上げられ、一斉攻撃をくらってしまったことは記憶に新しい。

 『殉愛』の出版が物議を醸したり、歯に衣着せぬ物言いがひんしゅくを買ってしまったりしているが、これからも注目していきたい作家である。『カエルの楽園』出版による健闘を祈ると同時に、今後を案じている。

●今日もお読みいただき、ありがとうございました。