かずのひとりごと

日本について、世の中について、私の生き方について、考えたことを書きます。

野球賭博問題がいつの間にかうやむやに。球界の思惑通りの幕引きを見過ごすわけにはいかない。

▼ショーンKの経歴詐称問題は、本人の肉声による謝罪に世論が矛を収める形となった。「騒ぎ過ぎではないか」との声がよく聞かれるが、では、騒いだのは誰だったか。発端となった文春のスクープに対する非難も散見されるが、私は賛同できない。どんなに本人の仕事ぶりが支持されていたとしても、経歴詐称を見過ごしていいことにはならない。

 問題は発覚した後ではなかったか。いかにもハーフらしい整った目鼻立ち、多くのラジオリスナーを魅了した低音ボイス、英語が堪能な国際的経営コンサルタント…その華やかな人物像が、経歴詐称によって裏打ちされていたという疑惑。そのお粗末さを、マスコミがセンセーショナルに取り上げ、国民も過度に便乗してしまったところはなかったか。感情に左右されず、事の本質にしっかり目を向けたい。

▼私としては、最近いつの間にか沈静化する気配すら感じる巨人の野球賭博問題の方がずっと深刻であると思う。マスコミは球界の顔色を伺っているのか、言い訳の声を報じるだけである。しかし専門家によれば、巨人の声出しはお金の流れが双方向であり、一方向の罰金や祝儀とは異なり、紛れもない賭博であるとのこと。

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 野球協約に鑑みれば、巨人は多くの選手が出場停止となり、開幕を迎えることができない。だからいろいろな言い訳をして、許される範囲という主張をしている。法的に許される賭博なんて、公営以外ないのに。

 かつて、相撲やJリーグ、甲子園においては賭博問題に対して非常に厳しい処分が下されたが、プロ野球界だけ許されることに私は納得できない。野球が本当に好きだからこそ、見過ごすわけにはいかない。

 「正直に謝れば許される」「少額であり、目くじらを立てるほどではない」「どこでもやっている」「八百長につながっていなければセーフ」…こういったその場しのぎは、文字通り、その場はしのげるかもしれない。しかし結果的には野球界の衰退をもたらすだろう。

▼私たち国民は、自分の頭で考えなければならない。日本中が注目するプロ野球界には、規範となるべく職業倫理が求められるはず。球界、マスコミの思惑通りにうやむやにされて、賭博の違法性の認識が甘くなるようなことがあってはならない。

●今日もお読みいただき、ありがとうございました。