かずのひとりごと

日本について、世の中について、私の生き方について、考えたことを書きます。

トランプ候補はなぜ支持されているのか。アメリカ大統領選挙から、世界の構図を見極めよう!

アメリカ大統領選挙は3回目の討論を終え、報道によればクリントン候補やや優位のまま、11月8日の投票日を迎える。

 ネットではトランプ候補について、「トランプはもう駄目だ」「なぜこんな人物が支持されているのか不思議だ」「アメリカ国民、大丈夫か?」などの声が飛び交っている。

▼しかし、考えてもみてほしい。そんなことはとっくの前から言われていたことだ。トランプ候補は共和党の代表にすらなれないであろうというのが、当初の大方の見方であった。今日に至るまで、単に威勢のいい雄弁に騙され続けるほど、アメリカ国民は愚かなのだろうか(日本国民にも、民主党政権と鳩山総理大臣を誕生させてしまった愚かな過去があるが…)。話はそう単純ではない。

 圧倒的な資金力・組織力を有するクリントン候補に対し、なぜこれほど互角に渡り合うまでの支持を得ているのか。それにはそれなりの理由があるのだ。

▼メディアは相も変わらず、トランプ候補の過去のスキャンダルばかりを取り上げている。あるいは、大衆の心を掴むパフォーマンスを冷ややかに皮肉る論調も目立つ。しかし肝心の、両者が今現在掲げている政策の違いは結局のところどこにあるのか、その本質を理解している人がどれほどいるだろうか。

▼世界では今、グローバリズム VS 反グローバリズムナショナリズム)の構図で激しいせめぎ合いが生じている。そのことにようやく気づき始めたイギリスの人々が、EU離脱という重大な決断を下した。その時もマスコミは、各方面で混乱する情勢や、離脱の投票を後悔する国民ばかりをクローズアップしていた。「まさか本当に離脱するとは思わなかった」と嘆く人々を利用して、あたかもEU離脱が愚かな、滑稽な選択であったかのように映し出した。しかし、そんな票だけで過半数を上回るわけがない。当然これも、それなりの理由があってのことなのだ。その深刻な実態を知る人がどれほどいるだろうか。

▼そして、我らが日本にも確実に、加速度的に、グローバリズムの波が押し寄せて来ている。実は既に「情報戦」という名の戦争は始まっているのだ。問題の本質から目を逸らそうとするマスコミに騙されてはいけない。まずは一刻も早く、一人でも多くの国民が、たったいま侵食してきている、迫り来る巨大な危機に気づかなければならない。

▼世界の大国であるアメリカが、グローバリズム反グローバリズムナショナリズム)のどちらに舵を切ることになるのか。世界の流れを占う重要な選挙に注目したい。